歯科コラム

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精密根管治療について|岡山市北区北長瀬の歯医者|金山デンタルクリニック

精密根管治療について

MTAセメントとは

今回は精密根管治療の際に使用するMTAセメントについて解説をしようと思います。
精密根管治療に関するお問い合わせで最も多いのが、保険での根管治療と精密根管治療の違いです。
その中でも根管充填材であるMTAセメントに関するお問い合わせが多いので詳しく解説したいと思います。よろしくお願いいたします。

根管充填とは

MTAセメントとは根管充填のときに使用する薬剤です。まず初めに根管充填について簡単にご説明します。
根管充填とは、根管治療の流れの最終行程で行う作業です。
根管治療によって根管内を綺麗にして、洗浄、消毒を行なった後に根管内に根管充填材を詰め込みます。
根管充填材にはいくつか種類があります。
根管充填を行う目的は、綺麗になった根っこの中に細菌が入って来ないようにする、根っこの中に残った最近が増殖することが内容にする、治療した根っこが破折するのを防ぐためです。
根管充填で求められるのは、隙間なく根っこの先端まで根管充填材をつめることです。

根管充填材の種類

①ガッタパーチャ、保険適用シーラー

②MTAセメント

③バイオセラミックシーラー 

①については基本的に保険診療で使用する充填材で、何十年も変わらず使用されています。
②、③は保険診療での使用が認められていません。最近③については、保険診療でも使用できるものが発売されてきています。
根管充填材料に求められるものは、充填時の操作性と生体に危害性がなく、長期間安定する材料であることです。

MTAセメントについて

MTAセメントは現在の根管充填材料の中で最も適した材料と考えられています。
MTA セメントの特徴
・水分を含むことで硬くなる
・高いアルカリ性を示し、細菌に対し殺菌効果を持つ
・骨誘導能や血管再生能、セメント質再生能を持つ
・粒子がとても細かいため細い隙間も充填できる
・硬化時に膨張する

MTAセメントは粉末を生理食塩水と混合させて泥状にして使用します。
とても粒子が細かいため混合する水分量を調節しないと、上手に根っこの中に材料を運ぶことが難しく、根っこの中を隙間なくつめる作業もマイクロスコープを使用しないと不可能です。
MTAセメントは、根管充填材料としては大変優れた材料でありますが、材料の操作性が難しく、かなりの技術が必要となります。しかし、保険で使用する根管充填材料には殺菌作用もなく、材料に収縮作用(時間経過で縮まる)があるため継時的に根っこの中に隙間が生じてしまいます。
MTAセメントは殺菌作用もあるため、根っこの中に残っている細菌に対しての効果も期待でき、材料をつめた後も膨張する性質のおかげで隙間を可能な限る0に近づけることができます。また、歯に接着する性質もあり、硬さも十分あるため、根管治療後の歯根破折の予防にもつながります。このような性質から、MTAセメントは根管充填材としてとても優れた材料だと言えます。

まとめ

今回は、MTAセメントについて解説しました。当院は保険での根管治療だけでなく、ラバーダム、マイクロスコープを使用した根管治療とMTAセメントを使用した根管充填で成功率、再発率の低い根管治療を行なっております。
他院での根管治療でなかなか改善しないような症例でも、抜歯の前に一度ご相談ください。
また、治療を行う前のセカンドオピニオンにも対応しております。お気軽にお問い合わせください。

成功率の高い精密根管治療なら岡山市北区問屋町にあります金山デンタルクリニックまで

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