歯科コラム

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歯科矯正の保定について|岡山市北区北長瀬の歯医者|金山デンタルクリニック

歯科矯正の保定について

保定について

歯科矯正治療では、治療が終了すると保定装置と呼ばれるものを装着することになります。せっかく治療が終了して矯正装置が外れるのにまた装置が必要なの?と思われるかと思います。
しかし、矯正によって歯を動かしたあとは、さまざまな要因でせっかく綺麗に並べた歯が動いてしまう後戻りという現象が起きるのです。なので矯正治療が終了した後も保定装置をしっかり装着することがとても大切なのです。
今回は矯正治療が終了した後の保定期間について解説しようと思います。これから矯正治療をしようかなと悩んでおられる方はぜひ参考にしてみてください。

後戻りについて

まずなぜ保定が必要なのかをご理解いただくために、後戻りについて簡単に解説したいと思います。
後戻りというのは、歯の移動の後に動かす前の位置に戻ろうとする現象のことを言います。
後戻りにはちゃんと理由があります。

①歯周組織が再組織するために時間が必要
矯正で歯が移動すると、歯の周りの組織も移動に伴い変化していきます。そして変化した組織が、再度安定するまでにはそれぞれ時間が必要になります。
例えば歯茎(歯肉繊維)は4~6ヶ月、骨と歯を繋いでいる歯槽頂繊維は最低でも1年以上の期間が必要になります。
これらの組織がしっかり安定するまでまでは歯は不安定な状態でほっとくと歯が移動しやすい状態になっています。

②頬や舌による圧力
歯は常に唇、頬、舌といった組織から圧力を受けています。これらの力が後戻りを起こす要因だと言われています。
特に歯列弓という歯並びのアーチの大きさを変化させた場合には大きく影響を受けると言われています。

③成長
特に成長期に矯正治療を行なった場合には、矯正治療終了後の変化が大きくなるため成長期が終了するまで注意深く観察する必要があり、保定も必須となります。

保定装置の種類

当院で使用しているリーテーについて紹介させていただきます。
・QCMリテーナー
 前歯の部分が透明でできているため日中でもワイヤーよりも目だ立つずに装着することができます。
・マウスピース型
 マウスピース型のリテーナーです。インビザラインで矯正した場合や、顎関節症、就寝時の歯ぎしりや食いしばりのある方に使用しています。
・ボンディングリテーナー
 前歯だけの部分矯正を行なった際によく使用します。細いワイヤーを歯の裏側に接着します。
 

保定の期間

保定の期間にしっかりとした決まりはありません。長ければ長いほど歯並びは安定して綺麗な歯並びを保つことができます。
当院では最低でも矯正治療後の半年間は終日装着を必須としてそのあとは、状況をみながら夜間だけ毎日使用していただきます。トータルで最低でも1年〜2年はリテーナーを装着していただくように指導しています。
これらの指導内容は最低限レベルですので、これ以上に長い時間、長い期間使用することで綺麗な歯列を長期間保つことができます。逆にこれ以上短い期間でしかリテーナーを装着していないと折角矯正で綺麗になった歯並びは短期間で崩壊することになり、最悪の場合、再矯正治療が必要になりますので注意が必要です。

まとめ

今回は矯正治療の後の保定期間について解説をしました。矯正治療で最も大切なことは美しい歯並びをいかに長期間保つことができるかです。そのためには保定というのはとても大切になります。
矯正治療を始まる時には、必ず保定のこともしっかり理解して治療を受けていただければと思います。
矯正治療でお悩みの方、または矯正後の後戻りなどでお悩みの方もお気軽に岡山市北区北長瀬・問屋町の金山デンタルクリニックまでご相談ください

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