歯科コラム

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顎関節症について|岡山市北区北長瀬の歯医者|金山デンタルクリニック

顎関節症について

顎関節症の治療方法について

今回は顎関節症の治療方法についてお伝えしようと思います。顎関節症は歯周病、虫歯に次ぐ第3の歯科疾患と言われるほど、多くの方が悩まれている病気です。顎関節症には、症状ごとに分類が存在していて、分類ごとに治療方法が決まっています。顎関節症の原因は、日々の習慣や精神的な問題など様々な因子が複雑に絡まっているケースが多く、治療も難しいと言われています。国内の調べでは20代から40代で顎関節症を発症しているケースが多く、高齢になるほど患者数が減少していくと分かっていますので、ガンのように加齢とともに悪化する病気ではなく自然によくなる基本的には経過の良い疾患だと言われています。ただ、症状を放置していると口が開かなくなったり日常生活にも悪影響が出てきますので、早期治療と予防がとても大切になります。

顎関節症の治療方法

基本治療

・疾患教育
まずは患者自身に顎関節症について理解をしてもらうことが重要になります。顎関節症とはどのような病気で、発症のメカニズムなどを模型を使用しながら説明を行います。
・生活指導
顎関節症は日々の生活の中での習慣が大きく影響しているので、顎関節症のリスクにつながるような生活習慣について見直しを行なっていきます。例)スルメなど硬固物の咀嚼,長時間の咀嚼,あるいは楽器演奏, 重量物運搬,ウエイトトレーニングなどによるくいしばり,日中の姿勢など
・悪習慣の改善
日中の起きている時間に無意識に歯を接触させることは食いしばりを引き起こす悪習慣になります。一人で作業に没頭している時や、ストレスが大きい時に無意識に食いしばることがありますので意識して改善する必要があります。

理学療法

・筋マッサージ
咀嚼筋という顎を動かす筋肉を患者自身の指でマッサージを行ってもらいます。一回ですぐに効果が出るものではないので継続して行う必要があります。また症状がなくても日頃から行うことで予防にもなります。

・温罨法
蒸しタオルなどを用いて筋肉を温めることで血流をよくします。筋肉痛のような症状に効果的です。

・運動療法
口が開きにくいような時にはストレッチを行います。ストレッチは必ず毎日する必要はなく、筋肉がこって口が開きにくいような時に自分の指を使って開口訓練をします。

薬物療法

顎関節症により咀嚼筋や顎関節への痛みが強い場合に炎症や痛みを抑えるために抗炎症薬や鎮痛剤を服用します。薬剤の服用は一時的な症状の緩和(対症療法)を目的としており併行して理学療法も行います。当院では抗炎症薬や鎮痛剤の服用だけでなくボツリヌストキシンを咬筋に注射することで筋肉の緊張を緩和するボツリヌス療法も行っております。

アプライアンス療法

アプライアンスとは装置という意味で、顎関節症では専用のマウスピースを利用します。症状に応じて様々な種類のマウスピースを使用します。マウスピースを使用することで顎関節の位置を改善したり、筋肉の緊張を和らげたりすることが目的です。

心療内科との連携

顎関節症とメンタルの問題は大きく関係していると言われています。学生であれば学校でのいじめや受験、部活での試合など学生時期なではのストレスがあり、成人では仕事など様々な要因で日々ストレスを感じている場合があります。そのようなストレスなどが原因で心身に問題があり、顎関節症にも関係しているような場合は心療内科との連携が必要になります。
このようなケースではメンタルの問題を解決することで顎関節症の悩みが軽減するケースもありますが、大変繊細な対応が必要となりますので専門医との連携が必要となります。

まとめ

今回は顎関節症の治療方法についてお伝えしました。顎関節症は時間の経過とともに自然に改善することの多い病気だとされていますが、症状が悪化すると食事も楽しめなくなり日常生活も不便になります。顎関節症は早期治療と予防が大切になりますので、少しでも不安があれば早めに歯科医院でチェックしてもらいましょう。

顎関節症でお悩みの方は岡山市北区北長瀬・問屋町にあります金山デンタルクリニックへお気軽にご相談ください。

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