歯科コラム

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口臭予防のためのセルフケア|岡山市北区北長瀬の歯医者|金山デンタルクリニック

口臭予防のためのセルフケア

口臭予防のためのセルフケア

以前もこのコラムにて、口臭の種類についてのお話をさせていただきました。それに関連して、今回は口臭を防ぐために個人で行えるセルフケアについてお伝えします。
治療が必要な口臭である『病的口臭』のうち90%は口腔内に原因があるということは以前お話しさせていただきました。
口腔内が原因の口臭の場合、主な原因になるものとして歯周病、舌苔、口腔乾燥などがあります。
歯周病に対しては、歯周組織検査を行って現在の進行度合いを把握し、歯ブラシ指導や歯石取りなどの処置を行うことが必要となります。これについてはご存じの方が多いと思います。
では、残りの2つである舌苔と口腔乾燥についてはどのような対応ができるでしょうか。

口臭の原因と治療方法

①舌苔(ぜったい)

鏡の前で舌を出して見てください。舌の表面に白い苔状のものが付着していませんか?
これが舌苔(ぜったい)です。
舌の表面には乳頭と呼ばれるでこぼこした構造物があります。その凹凸に口内の細菌が堆積して苔状になったものが舌苔です。
口内の皮膚が剥がれてできた垢・食べもののカス・唾液の成分・細菌・微生物などが溜まって形成されます。
これ自体は病気ではありません。ただ、付着量が多くなると口臭の原因になります。

舌苔が付きやすくなる要因

・口腔内の清掃不良
・口呼吸
・唾液量の減少
・舌の位置が低い
・抗生物質の影響
などが挙げられます。

舌苔の取り除き方

前述の通り、舌苔自体は病気ではありませんが、適度に取り除いてあげることで口臭の予防になります。
では、次に舌苔の除去方法や注意点についてお伝えします。
舌苔の除去方法の基本はブラッシングです。舌専用の清掃器具である『舌ブラシ』を使用します。舌の表面は非常にデリケートなため、通常のハブラシで清掃すると傷がつきやすくなってしまいます。一方、舌ブラシは舌を傷つけないように毛先が細く繊細にできています。また基本的に扇状の形をしていて、効率よく舌苔をかき出すことができます。
動かし方は舌苔のある部位に舌ブラシを当て、奥から手前に向かって優しく掻き出すように動かします。この時、舌を奥半分と手前半分に分けて清掃することをお勧めします。 舌苔は基本的に舌の奥の方に多く付着して、手前にいくほど少なくなる傾向があります。
そのため、奥から手前まで一気にブラシを運んでくると、奥の方の舌苔を手前に再付着させてしまう可能性があるのです。具体的には、舌の一番奥から2センチ程度の範囲で3〜4回ブラシを動かし、舌の奥半分を掃除した後、今度は真ん中から舌の先に向かって残り半分を清掃するという方法がお勧めです。
舌を傷つけないよう、清掃回数は一日一回までにしましょう。

②口腔乾燥

口臭は唾液の分泌に大きく影響されます。唾液が減って口の中が乾燥すると自浄作用が低下し、タンパク質を分解する細菌が増えるので、口臭も濃縮されてニオイがきつくなります。慢性的な口腔乾燥状態にあると、口臭が起こりやすくなります。

口腔乾燥の治療方法

口腔乾燥に対しては唾液腺マッサージが効果的です。
顎下腺…耳の下から顎の下あたりを指先で押すようにします。
耳下腺…指を頬に当てて、上の奥歯のあたりを回すようにマッサージします。
舌下腺…顎(あご)の下を親指で押すようにマッサージします。
唾液の量が多いと口腔乾燥の改善だけでなく、虫歯予防や飲み込みの改善など多くの効果が得られますので、ぜひ試してみてください。

その他の方法

舌ブラシや唾液腺マッサージに加えて補助的に洗口液を使う方法もあります。
口臭予防成分として塩化亜鉛や二酸化塩素を配合した洗口液には、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を非揮発化する効果があるため、即効性があります。
ただし、臭い成分を抑えているだけで、原因物質を除去しているわけではないため、効果は一時的です。あくまで口腔内・舌の清掃に加えて補助的に使用するのが良いと思います。
まとめ
今回は口臭予防のセルフケアについてまとめました。口臭は人に相談しにくい悩みなので、自分で何とかしたい…と思われる方も多いと思います。まず、手軽にできる方法として上述の方法を試していただけたら幸いです。セルフケアでも改善しない場合、口腔内の病気が原因かもしれません。その場合は一人で悩まず、歯科医院に相談してみてください。
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