歯科コラム

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口臭について|岡山市北区北長瀬の歯医者|金山デンタルクリニック

口臭について

口臭の種類について

『自分の口なんか臭う?』長引くマスク生活の中で、自分の口の臭いが気になり始めた方が意外と多いようです。
今日は口臭についてのお話をしていきます。

口臭の種類

口臭にはいくつか種類があるのをご存知でしょうか?
主な原因として言われているものには以下の6つがあります。
①生理的口臭
誰にでもある口のにおいで、起床直後、空腹時、緊張時は特に口臭は強まります。
これらの口臭は唾液の分泌量と関係しています。
寝ている間や空腹・緊張している時は唾液の分泌量が減少し、細菌が増えやすくなります。細菌が増えると口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC)がたくさん作られるため、口臭が出やすくなります。
しかし、起床後に歯みがきをして細菌を減らしたり、食事や水分を行うことで唾液量が増加すれば急激に生理的口臭は弱まります。
したがって、この場合は生活習慣の改善でよくなり、積極的な治療の必要はありません。
②飲食物・嗜好品による口臭
タバコ、コーヒー、ニンニク、ネギ等の飲食物・嗜好品として摂取したものが原因となる口臭です。これらは一時的なもので、時間の経過とともに臭いも無くなりますので治療の必要はありません。
③病的口臭
病気が由来で発生する口臭のことでです。
大きく分けると口の中が原因のものと、全身疾患が由来の物に分かれます。
(1)口腔由来
歯周病、むし歯、歯垢・プラークと言われる歯の周りの汚れ、歯石、舌苔(ぜったい)などが原因で起きる口臭です。病的口臭の90%は口腔由来だと言われています。
発症後の治療はもちろんのこと、口臭の予防・再発のために口腔ケアが必要になります。
(2)全身疾患由来
鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もあります。
具体的挙げられる病名としては、気管支炎や気管支拡張症、肺膿腫などの呼吸器系疾患。慢性鼻炎や蓄膿症、扁桃腺、咽喉頭ガンなどの耳鼻咽喉。慢性胃拡張、胃炎、胃潰瘍、胃下垂、胃がんなどの消化器系疾患。
さらに、糖尿病、尿毒症、肝硬変、肝炎などの代謝系疾患など、様々な病気があります。
病気の原因を治療することで口臭を減らしたり、治すことができますので診断を受けてください。
④ストレスによる口臭
唾液の分泌は自律神経(交感神経と副交感神経)が調節しています。過度なストレスにより緊張状態が続くと、交感神経が優位になり副交感神経の働きが低下するので、唾液の分泌が減り、結果として口臭が強くなります。
⑤ホルモンの変調や年齢変化による口臭
妊娠時、月経時、思春期、更年期など、特に女性ホルモンが変調するときも口臭が強くなることがわかっています。
また、乳幼児期、学童期、思春期、成人期、老齢期、それぞれの年代固有の臭気(加齢臭)があると言われています。
⑥心理的口臭
口臭検査で口臭が認めらず、実際には口臭がないにもかかわらず、本人だけが口臭があると思い込む口臭のことを指します。自臭症とも言われます。
心因性口臭を改善するためには、まず、歯科医院や専門機関において客観的な検査を行うことで、口臭の有無を確認してもらい、自分の息は臭くないということを認識してもらう必要があります。
場合によっては、精神科医や心療クリニックでのカウンセリングが必要となるケースもあります。

まとめ

ここまで、口臭の種類についてまとめてきました。ひと口に口臭と言っても、これだけの原因があることをお分かりいただけたでしょうか?
結局自分がどれに当てはまるか分からない…と思われるかもしれませんが、上記の通り、治療が必要な病的口臭の大半は口腔内に由来しています。
まずは口腔内にのチェックをして、歯周病や虫歯、清掃不良など、口臭の原因になる状態がないかを調べることが口臭治療の入口になると思います。
もしお口の臭いでお悩みの方がいらっしゃったら、まずは歯医者さんでご相談ください。
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