前歯にインプラント治療を行った症例｜岡山市北区北長瀬の歯医者｜金山デンタルクリニック

今回の症例は、不幸にも他院にて被せたばかりのセラミックの歯が折れてしまい当院にて抜歯とインプラント治療を行った症例です。
治療が終わったばかりの歯が折れてしまうなんて、悲しい出来事ですよね。しかし、セラミックを被せるために神経をとってしまっている歯では歯が脆くなってしまい歯が折れやすくなります。

今回のケースでは、虫歯が原因で神経を取る治療を受けた歯にセラミックを装着して歯が折れている症例でした。このような状況はよくあるのですが、予防策をしていても完全に防ぐのが難しいのです。
皆様も、歯が折れてしまって歯を抜かないといけなくなってしまい、治療方法にお悩みではないでしょうか？
今回は、そのような方のために歯を抜いた後にインプラントにて治療を行った症例を紹介します。
ぜひ参考になさってください。

患者様の情報

 

 

 

 

 

 

 

40代　女性
全身に関する病気の既往歴はなく、生活習慣にも問題のない方でした。非喫煙者です。

初診時の主訴：
被せたばかりの歯が揺れていて、取れそうになっているので診てほしい

歯科医師による診断：
口腔内で被せ物はグラグラと揺れている状態でした。一見して、歯が揺れているのか、被せ物だけが揺れているのか分からない状態でした。指でそっと被せ物を触ると被せ物が土台ごと歯から抜けてきました。そうして、歯を見てみると歯が折れていることが分かりました。

治療計画と治療内容

治療計画

歯が折れている箇所をレントゲンなどでより詳しく精査を行うとと、比較的折れている箇所は浅いところにありました。
歯根の長さも平均よりやや長い状態でした。
そこで、患者様には３つの治療プランを提案しました。
治療プラン
①矯正治療にて歯を歯槽骨から引っ張り出した上で、歯根の破折箇所を取り除き、再度被せ物をやり直す。

②抜歯を行いインプラント治療を行う。

③抜歯を行いブリッジ治療を行う。

プラン１については、歯を保存することができますが、歯そのものは短くなりますので、矯正治療後に歯が動揺したり、歯が折れやすくなる可能性があります。また、矯正治療後に破折した箇所を全て取り除くと、想定以上に歯が短くなってしまい被せ物を入れることができない可能性があることを説明しました。
プラン２は、両隣の健康な歯を傷つけることなく治療を行うことができます。しかし、治療費が高額であること、外科手術が必要であること、治療期間が最も長いことを説明しました。
プラン３は歯を抜いた後に両隣の歯を削って被せ物を連結する治療方法です。健康な歯を削らなくてはいけませんが、インプラント治療に比較して治療期間が短く済ませることができます。

患者様とは何度かカウンセリングの機会を設けて、最終的にはインプラント治療を希望されました。

治療内容の詳細

①抜歯

 

 

 

 

 

 

②インプラント手術

 

 

 

 

 

 

③型取り

 

 

 

 

 

当院ではインプラント治療の型取りはオーラルスキャナーという特殊な機械を使用します。口腔内をカメラで撮影するだけの方法です。従来のトレーとゴムを使用した型取りはしません。従来の方法より、歯型を記録する時間は短くなり、歯型とり特有の不快感もありません。

④仮歯治療

前歯のインプラント治療で最も大切なことは審美性です。
見た目がより自然でなければなりません。
そのためには、セラミックの美しさだけでなく、歯肉（歯茎）の色や形体も重要な要素になります。
審美性の高いインプラント治療を達成するためには、事前の手術計画と計画通りに手術を行う技術が必要となります。

インプラント治療の詳細

①手術計画（ワックスアップ　CT検査）

 

 

 

 

 

CTとワックスアップ模型を使用して手術のシミュレーションを行います。今回の症例では、インプラント治療だけなく、骨造成と結合組織移植を行うことで、インプラント周囲の組織を再建する計画を立てました。

②インプラント埋入手術＋骨造成術

 

 

 

 

 

 

骨造成術は移植材を用いて足りない骨のボリュームを再建する手術です。移植材には牛の骨などが使用されます。
当院では、牛の骨や患者自身の骨を使用しています。

③結合組織移植術

 

 

 

 

 

上顎口蓋（上アゴ）の組織を移植する手術です。
歯茎のボリュームが足りない場合に行います。自分の組織を使用するので免疫拒絶反応などはありません。

④仮歯治療

 

 

 

 

 

 

 

仮歯を装着することで、最終的な歯の方や、歯肉（歯茎）の形を整えます

治療期間

約９ヶ月

治療後について

治療終了時の状態

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

治療後は適切な歯磨きなどのセルフケア、セラミック破損予防のために就寝時のナイトガード使用が推奨されます。
また定期的な歯科医院でのメンテナンスや経過観察が必須となります。
インプラントは定期的にレントゲンを撮影し骨の状態を確認する必要があります。

費用について

治療にかかった費用の内訳

・インプラント治療　￥523600（税込）

・骨造成手術　￥88000（税込）

・結合組織移植術　￥33000（税込

注）表示価格は治療当時の費用のため、異なる場合がございます。
医療費控除の申請が可能です

自由診療の場合はクレジットカードが使用できます。また、デンタルローンでのお支払いも可能です。費用のお支払い方法についてはお気軽にご相談ください。

まとめ

今回の症例で最も重要なポイントは、見た目に違和感のない自然な仕上がりのインプラント治療を行うことです。
そのためには、インプラントだけでなく、インプラント周囲組織の再建も必要になりました。前歯部のインプラント治療はガイドライン上でも高難易度の治療とされています。
しかしながら今回は、術前の治療計画通りの自然な仕上がりとなりました。
インプラント治療は高額治療で、治療期間も長い治療方法ではありますが、隣の歯を削ることなく治療ができる素晴らしい治療方法です。
これから、歯を抜いて治療をしなければいけなくてお悩みの方はぜひ岡山市北区辰巳にあります金山デンタルクリニックまでお問い合わせください。
当院ではインプラント治療以外でもご提案をさせていただきます。
患者様のご希望をしっかり伺いますのでどうぞご安心ください。