虫歯の治療方法
虫歯は細菌の作りだす、酸によって歯が溶けている状態です。すでに穴が空いているような状態から自然に元に戻ることはありません。また、抗生物質によって治ることもありません。
基本的には、虫歯になっている箇所を、細菌に感染しているところまで含めて削りとるのが治療になります。
・虫歯の見分け方
虫歯の歯を治療する際に、どこまで削れば良いのか見た目だけでは判断できません。そこで、色々な評価をしながら削る部位を選定していきます。
・視診
基本的には、健康な歯の色は乳白色なので、黒や茶色になっている部分は虫歯菌に感染している可能性が高くなります。従って、色の違うところは削りとることは基本になります。
・硬さの違い
虫歯に感染したエリアは、虫歯菌が作り出した酸によって溶けて柔らかくなっています。先の細い道具や、スプーン状の道具で触ると簡単に掘れてしまう箇所は感染していることになります。虫歯かどうかを硬さを確認しながら進めることで、健康な歯を削らずに治療を進めることができます。
・う蝕検知液で染め出し
う蝕検知液とは、虫歯の箇所だけ染色される特殊な薬液です。これを用いることで、染色された箇所だけ削っていくことで、安全に治療を進めることができます。
以上の3つの項目を、場面、場面で使い分けながら総合的に虫歯の箇所を特定し、虫歯に感染したエリアのみを確実に取り除いていきます。簡単そうにドリルで削っていそうですが、実は神経を使う大変な作業なのです。特に虫歯が大きくて神経の近くまで感染が及んでいる時は、判断によっては神経が残るのか、残らないのか、大きく変わっていきますのでより慎重な対応が必要になります。
虫歯の治療で使用する道具
虫歯を治療をする上で、必要な道具を紹介します。
・スプーンエキスカベータ
主に柔らかい層を、手用で削るためのスプーンのような道具です。これで、歯の硬さを調べながら慎重に掘り進めることができます。主に神経に近い場所を削り過ぎないよう慎重に進める場合に使用します。
・タービン・コントラ
エナメル質や、象牙質に存在する虫歯を削りとる際にしようするドリル達です。タービンは主にエナメル質の虫歯、コントラは象牙質にできた虫歯を削りとる時に使用します。それぞれ専用のドリルの先端がありますので
ケースバイケースで先端を取り替えながら治療をします。
・う蝕検知液
プロピレングリコーゲンと染料が成分の薬剤です。う蝕検知液は、感染した部分だけを染めてくれるので、それを頼りに歯を安心して削ることができます。う蝕検知液を使用することで、ドクターの経験や勘に頼ることなく客観的評価で治療ができるため治療の質が高まります。
虫歯を取り除いた後の処置
虫歯を取り除いた歯には穴が残ります。穴をそのままにできませんので、詰め物や被せ物にして穴を塞ぎ、しっかりとお食事ができる状態に戻してあげます。
穴の大きさによって、その方法は様々です。次回は、穴の大きさごとにどのような種類の治療方法があるのか詳しく紹介しようと思います。
まとめ
今回は虫歯の治療方法について解説しました。虫歯は、放っておいても自然に治癒することは決してありません。それどころか、症状が進行するばかりです。最悪の場合、虫歯が原因で歯を抜かなくてはいけなくなります。そのような悲惨なことにならないように、歯科医院で定期検診を受けて早期発見、早期治療ができるように心がけていただくことをお勧めします。
また虫歯が再発しにくいような治療のためには、十分な医療設備も必要です。歯医者さんを探す際には、拡大鏡やマイクロスコープなどの設備が整っているのかを確認するのも大切です。
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