症例１　過去の治療痕と歯の変色をダイレクトボンディングとセラミックで改善した症例｜岡山市北区北長瀬の歯医者｜金山デンタルクリニック

今回の症例は、以前に他院で施術された虫歯治療の変色と前歯の変色による審美障害でお悩みの患者様の治療です。
今回は、ホワイトニング、ダイレクトボンディングに、セラミック治療を併用した症例となります。
過去の治療痕を目立たない様に美しく再治療し、患者様の希望する白くて自然な仕上がりにするのが今回の大きなポイントです。
皆様も、昔に治療を受けた箇所が古くなって見栄えが悪くなり気になっている方はいませんか？そのような方の参考になれば幸いです。症例集では治療に関する内容や費用、治療期間についてなるべくわかりやすくお伝えできるようにしています。ぜひ最後までご覧ください。

症例の情報

• 患者様の基本情報：
  　　
  • 40代　女性　
    全身疾患既往歴や生活習慣などに特に異常な所見はありません・
• 初診時からの概要：
  • 患者様は、当初右上前歯の歯茎を押さえた時の違和感を訴えて当院を受診されました。診断の結果は、右上前歯の根尖性歯周炎と判断し、まずは根管治療を行うこととなりました。
    根管治療を行うことで、前歯への違和感はなくなりました。
    その後、前歯について過去に治療した箇所の変色と根管治療を行った右上前歯と左上前歯の変色が気になるため綺麗な前歯にしてほしいというご相談をいただきました。
• 診断結果
  • 診断を行ったところ、以前に虫歯の治療で詰められているコンポジットレジン（プラスチック）が劣化して変色していることがわかりました。また、元々使用しているレジンが天然の歯の色にあっておらず、元の天然歯よりも色が濃い状態でした。天然歯に虫歯はなく、詰め物を交換するだけで良いと判断しました。
    根管治療を行った歯は、歯の神経がなくなった（失活した）ことが原因で変色していると診断しました。

治療計画と治療内容

治療計画

• 　まずは治療計画を行う上で、患者様に希望する歯の見た目についてしっかりとヒアリングをさせていただきました。
  今回の前歯の治療に対する希望については下記の通りです
  　①治療した箇所がわからないよう自然な感じで仕上げてほしい
  　②今よりも白い歯にしたい　

  上記の患者様の希望をお伺いして、今回ご提案させていただいた治療計画は
  　①前歯全体のオフィスホワイトニング
  　②古い治療箇所をダイレクトボンディング法によるやり直し
  　③変色歯はジルコニアポーセレンによるセラミック治療

  ホワイトニングを事前に行うことで、今よりも白く明るい口元、前歯を目指すこととしました。
  ダイレクトボンディングについても、保険のコンポジットレジンに比べて色の再現性が高く変色しにくい材料を選択しました。変色した歯については、ホワイトニングも検討しましたが、根尖病変再発のリスクを最小限にするために被せ物を装着することにしました。
  セラミック治療に関しては、自然な仕上がりにするにはとても難しいケースのためジルコニアポーセレンという被せ物で対応することにしました。

治療内容の詳細

まずは歯科医院で行うオフィスホワイトニングを行いました。この時に注意したのが、あまり白くしすぎないことです。当院ではホワイトニングとセラミック治療を同時に行う時に最も注意しているのが、仕上がりの白さです。
天然歯の場合、ホワイトニングで歯を白くしても数ヶ月後には後戻りしてきます。セラミックの歯については、ほぼ変色しません。治療終了時点では綺麗に色が合っていても数ヶ月後～数年後に天然歯とセラミックで歯の白さが異なってきます。
そうならないようにするには、定期的にホワイトニングをする以外方法はないのですが、あまりに白くしすぎるとその後の歯の白さをキープするのが大変になってしまいます。
ですから、あらかじめどの程度まで白くしたいのかをアフターケアまで含めてしっかりとカウンセリングをして決める必要があるのです。
今回は、患者様と相談のうえ、今よりも少し明るくなる程度のホワイトニングをすることになりました。
やや話がそれましたが、ホワイトニングが終了した後に、天然の歯の色に合わせてダイレクトボンディングを行いました。
そして前歯のセラミック治療については、あらかじめプロビジョナルレストレーションという仮歯を装着し、歯の形に違和感等ないか確認をしてから最終的にセラミックスの被せ物を作製しました。

治療のステップの詳細

 

 

 

 

 

ホワイトニングが終了後、過去の虫歯治療で埋められていた古い詰め物を取り除いて新しいものへ交換（ダイレクトボンディング）しています。

 

 

 

 

 

ダイレクトボンディング終了後、プロビジョナルレストレーションと呼ばれる仮歯を装着して見た目の確認を行っています。

 

 

 

 

 

支台歯形成といって被せ物を入れるために歯を削って形を整えています

 

治療期間

約４ヶ月（治療期間は口腔内の状態によって大きく異なります。治療期間は想定より長くなる場合もあります。）

治療後の状態

治療後の口腔内

治療前の状態に比べて、治療した箇所がわからないような自然な仕上がりにすることができました。
患者様にも大変満足していただくことができました。
今後は、ご自宅での歯磨きなどのセルフケアや、就寝時にはセラミック破折予防のためナイトガードを装着していただき、定期的に当院でメンテナンスを行っていく予定です。

注）治療の副作用について
ホワイトニング治療は術中、術後に一時的に歯がしみる症状が出る可能性があります。ホワイトニング後、数ヶ月経つと元の色に戻ろうとします。毎日しっかりと歯磨きをすることや、定期的にホワイトニングを行うことで白さを保つことができます。人工歯はホワイトニングでは白くなりません。
ダイレクトボンディング治療は、数年経過すると材質の劣化により色が変化する可能性があります。
セラミック治療では、術後に歯がしみる症状や、夜間の歯軋り、食いしばりなどにより破折する可能があります。夜間の歯軋りやくいしばりにはナイトガードを使用することで予防することができます。

治療費用について

• 治療にかかった費用の内訳
• オフィスホワイトニング　２回　¥34,100（税込）　　
• ダイレクトボンディング　 ４本  ￥132,000（税込）
• プロビジョナル　　　　　２本   ￥15,400　（税込）
• ジルコニアポーセレン　　２本　¥308.000（税込）
  　　　　　　　　　　　   総額　￥489,500（税込）
  注）表示価格は治療当時の費用のため、異なる場合がございます。

お支払いについて

自由診療の場合はクレジットカードが使用できます。また、デンタルローンでのお支払いも可能です。費用のお支払い方法についてはお気軽にご相談ください。また医療費控除の申請が可能になります。詳しくは、ホームページ内の医療費控除についてをご覧ください。

まとめ

今回の症例で最も大切なポイントは、最初のヒアリングとカウンセリングを丁寧に行うことで治療の仕上がりを患者様と歯科医師がしっかりと共有できていることです。
審美治療で最も大切なことは、最終の仕上がりをしっかりイメージできているかどうかです。そのためには、患者様の要望をしっかりと確認し、適切な診査・診断のもと患者様の要望が実現可能か歯科医師が判断し、治療計画に沿った治療を行うことのできる技術が必要になります。
当院では、患者様のお悩みに寄り添うことを第一に、丁寧な治療を心がけております。
診療室は全て完全個室なっており、安心してお悩みをお話ししていただけます。どうぞお気軽にご相談ください。