インプラント治療に影響を与える全身疾患
- 2023年12月7日
- インプラント
インプラント治療に影響を与える全身疾患
皆様いつも当院の医療コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。今回は、インプラント治療に影響を与えてしまう全身疾患についてお話しをしようと思います。
インプラント治療では、必ず外科手術が必要になりますので、インプラント治療の成功には外科手術を安全に行うことがとても大切になります。
インプラント治療を安全に行うためには、インプラントに悪影響を及ぼすようなリスクを可能な限り排除していくこともとても重要になります。
そこで、今回はインプラントに悪影響を与える全身の病気についてまとめていますので、どうぞ最後までご覧ください。
インプラント治療に影響を与える全身疾患
では早速、インプラント治療に影響を与える病気についてまとめていきたいと思います。
下にインプラント治療に影響を与える病気を列挙しました。
高血圧症
糖尿病
うつ病、精神疾患
骨粗鬆症
心疾患
脳血管障害
リウマチ
それぞれの病気とインプラント治療の関連性について説明していきます。
インプラント治療と全身疾患の関連性
・高血圧症
インプラント治療では必ず、歯科用の麻酔薬を使用します。麻酔薬の中には、血管収縮薬が含まれており、麻酔を使用するだけで一時的に血圧が上昇します。元々血圧の高い方に歯科用の麻酔を使用する際には注意が必要で、麻酔の使用量にも制限があります。インプラント治療を行う前に必ず高血圧症の治療が必要になります。
・糖尿病
糖尿病の方は、感染しやすい傾向があるとされています。また、術後の傷の治りが遅い傾向があることも特徴です。糖尿病の方はHbA1cの数値が7.0以上の方は手術後の感染リスクや治癒不良のリスクが高くなります。当院では、インプラントの手術をお断りしております。インプラント治療を希望される方は糖尿病の治療が必要となります。
・うつ病、精神疾患
インプラント治療では、精神面での健康も大変重要になります。軽度の不安症や不眠症であればあれば大きな問題はありませんが、重度のうつ病や不安症などにより、長期間に渡って抗精神薬などを服用されている方はインプラント治療には注意が必要です。インプラント治療を希望される場合は、担当医とよく相談をしてください。
・骨粗鬆症
骨粗鬆症の方は、ビソホスホネート製剤の服用や注射をしている場合にインプラント治療に影響します。
ビスホスホネート製剤は抜歯や骨を削る処置によって、顎骨壊死を引き起こすリスクが高いとされています。当院では、薬剤の変更をお願いするか、薬剤の変更ができない場合はインプラント治療以外の方法をご提案させていただきます。
・心疾患
心臓に問題のある方は、歯科用の麻酔による血圧の上昇が原因で、症状が悪化したりするリスクがあります。当院では、医科との連携はもちろん、手術時に麻酔科の先生に鎮静を行なってもらいます。また、心臓の状態が重篤な場合は、インプラント治療をお断りしており、別の治療方法をご提案させていただきます。
・脳血管障害
脳梗塞などのリスクが高い方は、インプラント手術で使用する麻酔薬などによる血圧上昇が悪影響を及ぼします。事前に、インプラント手術が可能か、医科に照会が必要です。インプラント治療が難しい場合は、別の治療方法をご提案させていただきます。
・リウマチ
リウマチは、免疫システムの不調で、関節の変形を引き起こす病気です。インプラント治療においては、顎関節が変形することで、大きく噛み合わせが変化することが知られています。せっかくインプラント治療を行なっても、かみ合わせが変化することで将来再治療が必要になる可能性が高いです。インプラント治療を希望される場合は、担当医とよく相談の上、インプラント治療を行なってください。
まとめ
今回は、インプラント治療に影響する全身の病気についてまとめてみました。今回、紹介した病気はとくに気をつけなければいけない内容となっております。
しかし、インプラント治療を受ける際には、全身の既往歴やアレルギー、服用中の薬については必ず申告しましょう。
特に健康に問題がなくて、お薬の服用のない方でも事前に血液検査などを行なって健康状態の確認をした方がより安全にインプラント治療が受けられると思います。
当院では、安心、安全のために事前に健康診断の結果と血液検査の結果を提出していただいております。
インプラント治療を希望される方の、治療相談や、セカンドオピニオンにも対応しております。インプラント治療にご興味のある方、お悩みのある方は、岡山市北区北長瀬、問屋町にあります金山デンタルクリニックへお気軽にお問い合わせください。
当院は24時間WEB予約が可能となっております。