歯科コラム

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ボツリヌス治療について|岡山市北区北長瀬の歯医者|金山デンタルクリニック

ボツリヌス治療について

歯科医院で行うボツリヌス治療について

今回はボツリヌス治療について解説しようと思います。
ボツリヌス注射と聞くと美容医療のイメージが強く美容外科で施術を受ける印象があるかと思います。
美容医療としてのボツリヌス注射はアゴのエラや眉間のシワ取りなどが主な目的だと思いますが、歯科医院で行うボツリヌス注射は少し違っています。
そこで当院で行っていますボツリヌス治療についてお話ししようと思います。
歯科医院で受けるボツリヌス治療少しでも興味を持っていただけたらと思います。

ボツリヌストキシンとは?

ボツリヌストキシンとはボツリヌス菌が生成する毒素です。人に筋肉に注射をすることで筋肉の収縮を抑える効果があるとされています。
ボツリヌストキシンは神経の受容体に結合することで神経の伝達を遮断する効果があります。このような神経の伝達の遮断により筋肉繊維の動きも抑制するのです。このような効果はずっと続くのではなく、時間の経過とともに神経の伝達が再開され筋肉の収縮抑制の効果も元に戻ります。

歯科医院で行うボツリヌス注射の目的

歯科医院で行うボツリヌス注射は歯ぎしりや食いしばりなどによる、歯や被せ物の破損や、頬の筋肉の痛みや顎関節の痛み、肩こり、偏頭痛の症状を緩和させることが目的です。美容外科で行うような、あごのエラを小さくしたり、眉間のシワなどを取り除くことも可能ですが、基本的には専門外ですので、そのようなお悩みの方は美容外科で相談されることをおすすめします。
ではなぜ、歯ぎしりや食いしばりが歯の破損や偏頭痛などと関係のあるのでしょうか?
歯ぎしりや食いしばりは基本的に無意識に行われていることが多いとされています。人間は無意識で食いしばっていると、男性で噛む力が強い方は100キロ以上の力で噛み締めている場合もあります。当然のこのような強い力が毎日歯に負荷をかけていると歯が大きくすり減ったり、割れたりします。また歯だけでなく顎関節にも悪影響を与えてしまい顎関節症を引き起こしてしまいます。
実は、人間が物を噛むという行為は頭から首にかけてとても多くの筋肉が複雑に連動して動いているのです。
ですから、日頃から食いしばりや歯ぎしり、硬いものばかり好んで食べていると、それらに連動する様々な筋肉が疲労し、その結果として肩こりや偏頭痛を引き起こすことがあるのです。当然、肩こり、偏頭痛の原因が全て食いしばりや歯ぎしりではありません。なので、歯科医院にてしっかりと診査を行い、原因が食いしばりや歯ぎしりに要因があるのかきちんと診断する必要があります。また、ボツリヌス治療だけで症状が全て改善するわけではありませんので、日中の生活習慣の改善や、ナイトガードやマウスピースの装着、筋肉マッサージなども並行して行う場合もあります。
このように歯科医院で受けるボツリヌス治療は、ただ注射をするだけではなく顎関節症に対する診査などを行い総合的な治療な一環として顎関節、歯、周囲筋肉を保護するために行うことを目的としているのです。

まとめ

今回は歯科医院で受けるボツリヌス治療について解説させていただきました。
ボツリヌス治療は使い方を誤ると食事の時に硬いものが食べにくくなったり、副作用が生じる場合があります。
当院では、症状だけをみてボツリヌス治療を行うのではなく、かみ合わせや、歯の状態、生活習慣、顎関節の状態、顎関節周囲の筋肉の状態を診査し、施術後も定期的な経過観察を行うことで安全なボツリヌス治療を心がけております。
過去に歯医者さんで食いしばりや歯ぎしりを指摘されたことのある方、肩こりや偏頭痛でお悩みの方は、岡山市北区北長瀬・問屋町の金山デンタルクリニックへぜひご相談ください。

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