/インプラント治療の歴史

インプラント治療っていつから行われているの?本当に安全を確約された治療方法なの?と患者様からよく質問をいただきますので今回はインプラント治療の歴史についてご説明させていただきます。

インプラント治療の始まり

現代のインプラント治療を誰が一番最初に発明したのかという説はいくつかありますが、今回は最も一般的な説をご紹介させていただきます。

まずインプラント治療の歴史は5500年前のエジプトにまで遡ることができるそうです。ヨーロッパでは古代ローマ人の上の顎の骨に鉄製のインプラントが埋まっていたという報告も論文雑誌の「Nature」に報告されています。その後も色々な方法でインプラント治療が行われていましたが、どれもうまく長持ちしませんでした。

この歴史を見てみみても、人間のしっかり噛んで食事をしたいという欲求はかなり昔から強くあったことがわかりますね。

現代インプラントの発明

スウェーデン 整形外科医 ブローネマルク先生

うまくいかなかったインプラント治療ですが、1952年に大きく歴史が変わります。

1952年、スウェーデンの整形外科医ブローネマルク先生がチタン製のインプラントが骨と直接、接触することを発見しました。このことを「オッセオインテグレーション』と言います。

そのきっかけとなったのは、ブローネマルク先生がスウェーデンの応用生体工学研究所である研究を行なっているときでした。

整形外科医でもある先生は、ある日、ウサギの足にチタン製の生体顕微鏡を取り付け微少循環の観察実験を行っていました。

実験が終わり、チタン製の器具を取り外そうとしたところ、不思議なことが起きました。どれだけ強く引っ張っても器具が骨からなかなか離れないのです。よく見ると、骨と器具のネジがぴったりとくっついていました。この時初めてチタンと骨はくっつくということを知ったのです。

その後、先生は人体の治療に応用することはできないか様々な実験を繰り返して、やっと1965年に臨床で応用されるようになりました。最初の患者は先天性歯牙欠損に悩むヨスタ・ラーソンという名前の34歳の男性で、彼は上下の顎の骨にインプラント手術を行いました。そのインプラントはその後彼が亡くなるまで41年間、問題なく機能したそうです。

こうして、初めて長期間しっかりと安定して機能するチタン製のインプラント治療がスタートし、現在までに多くのメーカーが様々な改良を加えながらチタン製インプラントは全世界で主流になっていきました。

現在のインプラント治療とこれから

現在までに多くのインプラントに関する研究が行われてきました。その中で、チタン製のインプラント治療が生体に悪影響を及ぼす可能性が非常に低いこと、インプラントと骨が結合してしっかり物が噛めるようになることに関してはほぼ理論が完成したと言われています。現在は、「より小さなインプラントでものが噛めるようにならないか」、「治療期間の短縮出来ないか」などに関する研究が盛んに行われております。

今後は、今までより小規模な手術で早く治療が完成するような時代になるのではないかと考えられています。

実際に、初期のインプラントに比べると、研究開発によりインプラントと骨が結合する期間が半分くらいに短縮され、必要なインプラントの長さも短くなってきています。

当院で使用するインプラントも短期間で骨と結合する特殊なタイプのインプラントを使用しています。

まとめ

今回はインプラント治療の歴史についてまとめてみました。

1952年にブローネマルク先生によって発見されたチタン製のインプラント治療は、現在までの約70年間で様々な改良が行われ発展してきました。論文ではインプラントの10~15

年の生存率(抜けずに残っている割合)は90%を超えていると発表されています。つまり10人中9人は10年以上インプラントを使い続けていることになります。当然、医師の技術や使用するインプラント、メンテナンスの質により違いは生じると考えられます。しかし、インプラント治療自体はかなり確立された安心できる医療行為であると言えます。

当然、インプラントはご自身の歯に勝るものではありません。これからも歯の保存、予防がもっとも重要であることに変わりはありません。しかし、今まで入れ歯でお困りだった方や、これから歯を抜かなくてはいけない方にとっては、しっかりと噛めるようになるための選択肢の一つとしてインプラント治療は重要な役割を果たすと考えています。

当院では、インプラント治療に関するお悩みの相談を随時受け付けております。他院でインプラント治療を勧められた方のセカンドオピニオンや、もっと詳しく治療について説明してほしい方へのご要望にもお応えいたします。正しい知識を持ってインプラント治療を受けていただければ、インプラント治療は決して恐い、危ないものではございません。

どうぞお気軽にご相談ください。

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